地盤調査 初!表面波探査法@千葉県千葉市

 

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夏本番を思わせるような強い日差しのなか(梅雨はどこへ行ってしまったのでしょうか…)、千葉市内の計画地にて地盤調査を行いました。

設計初期に周辺地域の地盤データを参考にし、おおよその地耐力(地盤の強さ)を想定して構造計画を進めていましたが、

やはり実際にその土地で調査を行い、現地の地盤状態を確認することは非常に重要な工程です。

一般的なSWS試験ではなく…今回は「表面波探査法」で調査!

地盤調査にはいくつかの方法があります。

もっとも一般的な方法は「SWS試験(スクリューウエイト貫入試験)」。

これは、鉄の棒を地面に差し込み、沈む速さや抵抗から地盤の硬さを測定する方法です。

今回は敷地に高低差があるという地形の特性を踏まえ、弊所では初となる、少し特殊な「表面波探査法」という調査方法を採用しました。

表面波探査法ってどんな方法?

簡単に言うと、地面に振動を与えて、その揺れがどれだけの速さで伝わるかを測定することで、地盤の硬さや性質を調べる調査方法です。

実際の調査風景がこちら、

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調査中の様子
  • 奥にあるシルバー色の円柱状の装置(起振機)から振動を発生させる。
  • 手前の小さい黒色の円柱状の装置(検出器)で、振動の伝わり方・スピードを計測する。

といった具合に調査が進みます。

 

この手法では地面を掘る必要がなく、非破壊で10〜20m程度までの地盤の硬さを連続的に調査できるのが特長です。

さらに、測定データはリアルタイムでパソコンに転送されるため、その場でおおよその結果を確認できるというメリットもあります。

担当者の方から説明を聞きながら、画面に表示される調査データの変化を見ていると、

地中の様子が少しずつ“見える化”されていくようで、なかなか興味深い工程でした。

結果が出るまでは…やっぱりドキドキ

調査結果は翌日には届く予定とのこと。

近隣の地盤調査データから「おそらく良好な地盤だろう」と予測しているものの、やはり実際の数値(報告書)を見るまでは落ち着きません。

地盤の強さ次第では、基礎の設計や補強の有無などが大きく左右されるため、この結果待ちの時間は毎回緊張します。

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建築基準法改正で申請が複雑に 構造計画の重要性を再認識@千葉県千葉市

 

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現在、建築確認申請など各種手続きが順調に進んでいます。

さて、2025年4月に建築基準法が大きく改正されたのをご存知でしょうか?

この改正により、住宅の設計や申請手続きにも大きな影響が出ています。

建築基準法改正で、構造の審査がより厳しく

今回の改正では、これまで簡略化されていた木造2階建て住宅にも構造に関する提出書類が求められるようになりました。

つまり、「構造計算書」までは求められない場合でも、構造を検討した図面や資料の提出が必須になったのです。

そのため、審査を行う構造担当者の業務も大幅に増加しているようで、

実際に弊所でも申請図面を提出してから3週間以上、担当者から何の応答もない…という状況があり、

審査担当者からは「今までの2倍以上の時間がかかっている…」との声もありました。

「耐震等級3・許容応力度設計」の設計は、今後のスタンダード?

弊所では以前から、長期優良住宅の申請にあたり【耐震等級3】を取得するため、許容応力度設計という詳細な構造計算を行ってきました。

そのため、今回の法改正による追加対応はほとんどありませんでした。

ですが、これまで構造にあまり関心を持たなかった実務者にとっては、かなりの混乱が生じているようです。

これからは、構造についてしっかり理解した上で設計を行うことが、より一層重要になってくると感じています。

「構造計画」の重要性とは?

ここで注目したいのが、構造計画の重要性です。

構造計画とは、建物の設計において、本格的な構造計算を行う前の段階で、

建物にかかる“力の流れ”をイメージしながら間取りを考えることを指します。

私自身は、簡単に、以下のように捉えて設計を行っています。

  • 屋根から(上から)の重さがどう伝わっていくのか
  • 2階の床から1階、そして基礎まで力がスムーズに流れるか
  • 無理のない梁(骨組み)で構成されているか

といったことを考えながら設計することが、構造計画です。

(※もっと厳密なルールを設定している構造設計者の方もおられますが、ここでは分かりやすく簡単にまとめています。)

 

こうした視点を持って設計すると、効率よく柱や壁の位置を決められるため、構造計算の際にもスムーズで、

結果として経済的な設計(経済設計)にもつながります。

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柱・梁の骨組イメージ

力技ではなく「合理的に」耐震性能を高める

構造計算を実際にやってみるとよく分かるのですが、

構造計画がしっかりしている建物は、あとから無理やり補強するのではなく、自然な形で耐震性能が高くなるのです。

耐震性能をしっかり確保するには、「耐震等級3」などの基準を満たす必要がありますが、それには無理のない構造計画が不可欠です。

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耐震壁を配置したイメージ

無理なく・難しくなく

2025年4月の建築基準法改正により、これまで以上に「構造」への意識が求められる時代になってきました。

特に、耐震等級3・許容応力度設計・構造計画といった考え方は、今後の住宅設計のスタンダードになると言えるでしょう。

構造をきちんと考えた家づくりは、安心・安全で、長く快適に暮らせる住宅を実現する第一歩です。

これから家を建てる方には、ぜひ知っておいていただきたい大切なテーマです。

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工事見積~やりたい事を整理する-1@千葉県千葉市

 

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設計の内容が一通りまとまり、先日、工務店さんに工事の見積をお願いしました。

見積には少し時間がかかるため、この期間を有効に活用し、

私たち設計事務所では「建築確認申請」など、工事に必要な各種申請の準備を進めていきます。

色や仕様の多くは見積時点で決まっていますが、いくつか保留していた細かな部分もこのタイミングで整理していきます。

実際に使う材料の候補色サンプルを取り寄せて、実物を見ながらひとつずつ決めていく予定です。

今一度、やりたいことを振り返る時間に

工事が始まると、なかなか立ち止まって考える時間が取りづらくなります。

だからこそ、今のうちに「この家でどんな暮らしをしたいのか」「本当に必要なものは何か」を

あらためて、じっくりと見直しておきたいと思っています。

このアイテム、何だと思いますか?

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こちらの黒くてシンプルな箱、何かお分かりになりますでしょうか?

正解は「郵便ポスト」です。

玄関先の“顔”ともいえる存在なので、意外と悩むアイテムのひとつ。(今回は玄関先には設置しない予定ですが、それでも印象に関わる大切なアイテムです。)

設置場所・投函できるサイズ・細かな機能など、住まい手さんの好みや利用状況などに応じて、毎回検討しています。

写真のポストは、シンプルでありながらどこか愛着が持てるデザインで、第一候補として考えていました。

ただ、メーカーさんから「在庫が少なく、今のところ手配が難しいかもしれない」との連絡が…。

少し残念ですが、気持ちを切り替えて、似たような形状の製品を他のメーカーでも探してみようと思います。

家づくりは、ひとつひとつの選択の積み重ね

間取りはもちろん、素材や色の選定、そしてポストのような小さなパーツに至るまで、考えることは本当にたくさんあります。

迷うこともあれば、家族の中で意見が分かれることも少なくありません。

しかし、そうした過程も含めて「家をつくる楽しさ」なのだと感じています。

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土地造成計画~土地の高低差-2@千葉県千葉市

 

先日の造成計画の続きです。

(※1.6mの高低差のある千葉市中央区星久喜の土地について [以前のブログ記事はこちら]

「1.6mの高低差」と聞くと、初めて耳にする方は「結構高いな…」という印象を持たれるかもしれません。

しかし、公園や里山の遊歩道などでは、このくらいの高低差は実はよく見られるものです。

そうした場所では、景観と安全性を両立させるために、さまざまな工夫が施されています。

たとえば、自然石を敷きならべた階段や、丸太を使った土留めと一体化した階段など。

素材の表情や形状を活かしつつ、周囲の自然に溶け込むデザインが多く見られます。

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上の写真は、私たち家族がよく遊びに行く、千葉市緑区土気にある「昭和の森」で撮影したものです。

大谷石を使った階段で、一部は欠けていたり全体的に風化が進んでいたりしますが、それがかえって味わいとなり、独特の趣を醸し出しています。

経年変化によって生まれる柔らかな色合いも、大谷石ならではの魅力だと感じます。

実は、今回の造成計画でもこの大谷石を使った階段を候補に挙げていました。

しかし、強度や耐久性、施工性なども視野に入れ、現在は他の素材も併せて検討しているところです。

自然素材の持つ魅力、メンテナンスのしやすさ、そして費用感。

これらのバランスをどう取るかが、今回の造成計画における重要なテーマのひとつになっています。

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最後の写真も、同じく昭和の森の中で撮影したものです。

今回の造成計画とは規模こそ異なりますが、公園内のなだらかな起伏の様子を感じられる一枚です。

穏やかな今の季節、ピクニックにも最適な、私たちのお気に入りの場所です。

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土地造成計画~土地の高低差-1@千葉県千葉市

 

先日投稿した千葉市中央区星久喜の土地(以前のブログはこちら)で住宅の計画を進めています。

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この敷地は、道路と建物が建つ予定の地盤面との間に最大で約1.6メートルの高低差があるため、

玄関までのアプローチには階段の設置が必須となります。

添付の写真は、その敷地の様子を撮影したものです。(雨で少し地面が濡れています。)

コンクリートでしっかりと階段を作ってしまう案もあるのですが、コスト面での負担が大きいこと、

そして何より、高さ1.6mもの階段をコンクリートだけで作ってしまうと無機質で冷たい印象を与えてしまう懸念があるため、今回は別の方法を検討中です。

敷地内には大谷石で作られて塀が既にある為、それら周囲の景観との調和も考慮しながら、

できるだけ自然な形でアプローチ部分も含めた全体の造成計画を、造園的な視点も取り入れて設計していく方針です。

素材選びや植栽の配置、動線/駐車スペースの確保など、建物と敷地全体のバランスを大切にし、

住まう人、そして、訪れる人にとっても心地よいアプローチを目指します。

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敷地視察@千葉県千葉市

 

先日、千葉市中央区星久喜町へ敷地視察に行ってきました。

第一印象は「魅力的!」。

とはいえ、土地にはそれぞれ個性があるもの。

今回の敷地もいくつかの特徴がありました。

視線の抜ける方向は真南からやや振れて南東方向であるため、陽ざしがたっぷり降り注ぐのは午前中がメインとなりそう。

南西方向は隣家までの距離が取れそうなので、設計の工夫次第では午後の陽ざしも確保できそう。

 

道路と敷地に高低差がそれなりにあるが、がけ条例、そして令和5年から施行された盛土等規制法には該当しない範囲。(ここ非常に重要!)

むしろ、この高低差を生かした魅力的なアプローチが作れそう。

 

一つ気になるのは…

駐車スペースの間口が2m。 ここは素直に受け入れるしかありませんね。

総合的に見ればとても魅力的な敷地。

偶然にも、2021年にお引き渡しさせていただいた 「星久喜の住まい」 のご近所!

何かのご縁を感じずにはいられません。

 

今後の計画が楽しみになる、そんな視察でした。

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