コラム|家づくりの考え方
設計事務所に頼むと、何が違うのか
家づくりを考え始めた方から、よくこう聞かれます。
「設計事務所って、ハウスメーカーと何が違うんですか?」
費用のことを聞きたいのか、工期のことを聞きたいのか、
それとも何か別のことを聞きたいのか——
おそらく本人も、何を聞けばいいかよくわからないまま、とりあえず聞いてみている。
そういう質問です。
正直に言います。
説明しようとするたびに、少し困ります。
違いはたくさんあります。
でも、数字や制度の話をしているうちに、一番大切なことがこぼれ落ちていく気がするからです。
1|規格の外で考えること
ハウスメーカーには商品があります。
それは悪いことではありません。
多くの人が安心して家を建てられるのは、商品という仕組みがあるからです。
ただ私の仕事は、その外側にあります。
この土地で、この家族が、これからどんなふうに暮らすか。
その問いに正面から向き合い、毎回一から考えることが、設計事務所という仕事の本質だと思っています。
住まいを設計するとき、依頼主のご家族とたくさんお話します。
家族との暮らし、定年後のふたり暮らし、趣味のこと、光の入り方への好み、庭との関係。
どれもカタログには載っていない話ばかりです。
その時間が、設計の出発点になります。
2|図面に込めること
設計事務所の仕事で、最も時間を使うもののひとつが図面です。
壁の中の断熱材の納まり、窓枠の端部の処理、
完成後には誰にも見えなくなる部分の細部まで、すべてを図面に描き込みます。
なぜそこまでするか。
職人は図面通りに仕事をします。
図面に描いていないことは、職人の判断に委ねられます。
設計者の意図を正確に伝えるには、図面の密度を上げるしかない。
それが、できあがる家の質に直結します。
3|「この家でよかった」と言われること
「検見川の住まい」のお施主様から、竣工後にこんな言葉をいただきました。
「家づくりを終えた今でも、『この家にして良かったね』と夫婦で話しています。」
この言葉が、私の仕事の誇りです。
設計事務所との家づくりは、時間がかかります。
決めることが多く、考えることも多い。
でもその時間は、住み始めてから確実に返ってきます。
自分たちが関わり、考え、選んだ家は、住むほどに愛着が深まります。
それが、ハウスメーカーとの一番の違いかもしれません。
数字では表せないことですが、私はそこが本質だと思っています。
ここまでは、数字では言い表せない話をしてきました。
でも、数字で言える部分もあります。
「なぜ、設計と施工は分けた方がいいのか」という記事に、その話をまとめました。続けて読んでいただくと、もう少し輪郭がはっきりすると思います。
言葉で伝えるより、実際に空間を体感していただいた方が早いと思っています。
まずは、私(設計者)の自邸にいらしてください。
自邸見学会
設計者が家族と実際に暮らす自邸を、毎月限定で公開しています。
断熱等級6・耐震等級3の住まいが、実際にどんな空気感なのか。
まずは体感しにきてください。
住まいの相談会
見学会の後、もう少し詳しく話を聞きたい方はこちらへ。
オンラインでも対応しています。費用はかかりません。