家の骨組である※柱・梁は4寸材(120mm)が標準仕様です。
※現在は建築材料の価格高騰を考慮し、3.5寸材(105mm)を標準仕様としています。 (2021年以降)
1:地盤調査を行い地盤の状態を確認します。調査結果により必要であれば適切な方法で地盤改良工事を行います。
2:※基礎形状はベタ基礎を標準仕様としています。建物下部全体に鉄筋を組みコンクリートを床下全面に打設することで建物の安定性を確保しながら、コンクリートにより地面から室内(床下)への湿気の進入を遮断します。
3:壁量計算という簡易的な検討方法ではなく、木造3階建てで行う※許容応力度設計という本式の構造計算にて柱の一本一本・梁の一本一本に対して耐震強度を確認し安全性能を担保します。計画地の特性・ご予算にもよりますが、基本的に耐震性能は※耐震等級3を目標に構造検討を行います。
ご要望により評価機関による耐震等級の取得(耐震等級3・耐震等級2)も可能ですが別途費用が発生します。
木造平屋建てや木造2階建てでは、構造計算を行っていない会社も多く存在します。『経験と勘』という曖昧な言葉で構造の安全性を考えるのではなく、計算根拠に基づいた安全安心な住まいを設計します。
国も断熱性能に関して基準を示していますが、それはあくまで最低基準であり十分な断熱性能とは言えません。
そこで弊所では、国が定める断熱基準を大きく上回る※HEAT20 G2(グレード2)を目標に設計を行います。
数値は専用の断熱性能診断ソフトを使用し検討を行い、設計打合せの際に再度詳しくご説明いたします。
※ご予算や計画内容により※HEAT20 G1(グレード1)にて設計する場合もございます。
国の定める基準の※最高等級5を標準仕様として設計します。(※計算数値は等級5を上回る性能を確保)
数値は専用の省エネルギー性能診断ソフトを使用し国の基準である等級4・等級5と計画建物の比較検討を行います。
専用ソフトを使用し建物燃費を計算します。これにより計画建物の年間光熱費のシミュレーションが行えます。
また、計画建物と国の基準で計画した場合とで光熱費の比較も行えます。比較を行う事で、断熱性能の違いでランニングコストをいくら節約できているのかが一目で分かります。
上記、弊所設計参考プランの場合:年間光熱費は 156,710円
国の基準で計画した場合:年間光熱費は 191,939円
その差額は 年間 35,229円 となります。
30年間、同条件で生活した場合
:35,229円 × 30年 = 1,056,870円
40年間、同条件で生活した場合
:35,229円 × 40年 = 1,409,160円
なんと、105万円から141万円程度の節約になる事が分かります。
この数字からも計画当初に断熱性能をしっかりと担保しておく事、そして、省エネ設備機器選定の重要性が見て取れます。
家の中でもっとも熱の移動が多い部分が窓です。窓の性能は家全体の断熱性能・省エネ性能を左右する非常に重要な要素です。
そこで弊所では、遮熱性・断熱性・気密性の高い※屋内側・屋外側ともに樹脂製の枠を採用した樹脂窓を標準仕様としています。
また、窓ガラスには※Low-Eペアガラス(=2枚ガラス仕様)を標準仕様としています。
ご予算が合えば※Low-Eトリプルガラス(=3枚ガラス仕様)をお勧めします。
Low-Eガラスとは、『低放射ガラス』という意味で表面に特殊金属膜をコーティングしたガラスです。
この金属膜により、夏には太陽からの熱を室外へ反射させ室内を涼しく保ったり、逆に、冬には室内で発生した熱を窓の外へ逃がさないように室内側へ反射させ、室内を暖かく保ったりする事ができます。
そして、この『Low-E複層ガラス』には、金属膜を室外側とした『遮熱タイプ』と金属膜を室内側とした『断熱タイプ』プの2種類があります。
弊所では、太陽高度が低く、庇などでは日射を遮蔽できない西面・東面・北面は『遮熱タイプ』
太陽高度の高い南面の夏の日射は庇で遮蔽できる為、冬場に重点を置き、冬場に室内から熱の逃げを防止する為、大きな窓のある南面は『断熱タイプ』
といったように、方位によって適宜使い分けをしています。
1:太陽の光や熱(そして場合により風)といった、自然エネルギーを取り込む設計を心がけています。太陽の動きに素直な建物の配置や窓の開け方、そして屋根や庇の形状を考慮することで、日射を必要に応じて取り込んだり、遮ったり、風の抜けを作ったりすることができます。
・夏は日射を遮り、暑さを和らげ涼しい家
・冬は日射を取り込み、熱を逃がさない暖かい家
・風通しの良い家(但し、実質窓を開けて快適なのは4月(花粉注意)と5月と10月程度です)
そういった当たり前の設計を誠実に行います。
2:小さくても庇を設けた場合、日射遮蔽に加え、雨天の際(強風時は除く)にも窓を開けたままにしておくことが可能です。また、風上側では通風量が増加する為、通風計画の面でも有効です。そして、庇は外観デザインのアクセントにもなる為、意匠的な面でも非常に効果的に作用します。
3:上記『開口部の計画』や『通風計画』は、『敷地の状況を読み解く』ということにも繋がります。どの方向に視線が抜けるのか?そして、風をどうように通したいのか、隣家の状況は??など、現地でしか確認できない情報を整理し設計を行います。
『敷地の中の気持ち良い方角を探す』・『太陽の恩恵を受ける窓配置・太陽の動きに素直な設計』というのが私の窓(開口部)設計のコンセプトでもあります。
手に触れる部分、特に木部は、新建材(本物の木ように見えるニセモノ)といわれる既製品をカタログから選んで取付るのではなく、一つ一つ図面を描き、そのお家にあったデザインをし、無垢の木(自然素材)を用い、職人さんの手で製作してもらっています。手作りであれば、廃盤になる事もなく、その後の部分的なメンテナンスも容易に行え、物理的な側面でもサスティナブル(持続可能な)建築を目指すことに繋がる大切な要素と考えてます。
そして、そのような丁寧な設計と工事を行うことが、次の世代(未来)へ誇りを持って受け継がれる家づくりだと私は考えます。
※はあくまで標準仕様です。ご予算・ご要望・各種条件により変更(グレードアップ・ダウン)する場合がございます。